ぽこぽこうんぽこ

誰かチャンスをください。頑張って自分なりに小説を書いています。

2022年2月に見た映画

 三日坊主にはならないように頑張ってるぜ。

 

前回の分はこちら。X-MENの話です。

worldplplpl.hatenablog.com

 

さて、今回は

  1. ショーシャンクの空に(1994年)
  2. ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年)
  3. ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を超える(2011年)
  4. リング(1998年)
  5. ハングオーバー!!!最後の反省会(2013年)
  6. TENET(2020年)

いやあ、観たい映画を見た感じですね~~~~~~~

それでは、行きます。

おすすめはTENETです。ていうか、全部見ていて当然の作品なのでオススメしようがないですね。

 

ショーシャンクの空に(1994年)

7点 良い映画です、感想はそれだけ。

見た日 2月11日
多くの人の人生ベスト5に入ってる映画のイメージ。実際そうだった。
例え、全てが奪われたとしても希望をもって生きようという主人公の思考。主人公のように高学歴でモノゴトを多角的にそして人生の豊かさ自由さを知らない周りの人たちには伝わらず、ただ伝えようと努力をする姿。それが受け入れられ、悪い方向ではあるが所長等にも目をかけられる魅力あふれる人間、生きていくならこういった姿でありたいとは思う。
それが刑務所の中で繰り広げられているギャップ。それら含めて以降の作品に影響与えまくったであろう元祖を見せられている様な感じ。そこまで古い映画ではないので元祖は適切ではないと思うけれど、視聴者側からすると若い人にも通じるかどうかはわからないけれどショーシャンク系の話という括りができていると思う。それに、ここまで良い映画とおっさん世代が言ってるんだから継承もされている。

元祖でしっかり面白い時点で評価はされるだろうけど、そこまでメッセージ性が強い映画やこれといった名シーンがあるわけでもないのに何故ここまで人気があるんだろうか不思議。主人公がここまで逆境を這い上がって人生やり直すというポジティブな流れがウケるんだろうな。一人の魅力ある男の魅力ある人生にフォーカスするスタイル最高だね。
スカっと系のオチで人生まだまだこれからだって感じのお話。
スティーブン・キング繋がりでも、グリーンマイルの方が好きかな!

 

ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年)

9点 最高の仲間と過ごす最高になるはずだった夜の話

見た日 2月11日

見たのは2回目だと思う。

最高。独身最後の日にパーティーをしてくれる仲間と過ごす最高の夜は最高だよな。

ベガスで起きたことはベガスに置いてこい。義父の言葉も感動する。

朝起きたら風呂場に虎がいる。歯もない。赤ちゃんも産まれている。おまけに友達いない。いったい何が…、しかもいなくなった奴は結婚式が控えていると言う展開で終始大笑いしてました。

ヒゲデブナードを演じるガリファナキスとかいう名前も最高だし、ヒゲのおデブのキャラも最高。イケメンも最高。歯医者のラブストーリーにも目が離せない。彼らの行動全てが愛に満ち溢れている。映画。続編がある。まだまだ人生楽しいことばかりだぜ。

エンディングも見逃すなよ。

 

ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を超える(2011年) 

10点 ナンバリングの2作目は駄作、これと初代スパイダーマン以外はな

見た日 2月14日
本ブログ記事が始まって恐らく更新されることはないであろう最高得点を記録。

加点要因としては、前作でもある最高映画こと、ハングオーバーをこの前に見たばかりだから。

ベガスのことはベガスに置いていけ。そんなベガスおやじの言葉が忘れられない中、次はバンコクへ。ステュ、愛に溢れた男そしてアジア女と結婚。しかし、アジアの親父は全員カス。誇りでもある息子を崇めて、新郎を蔑む義父とそれに油を注ぐアランの名スピーチ。アジア人は全員人種差別されてしかるべき存在。
上記の通り、アランは今回も爆発。うっかりして計画がしくじってしまったばかりにまたもや独身パーティーは波乱の展開。
ステュの顔面タトゥー。テディの指。何が解決したのか?そんなことは関係ない。一夜にして人生ってのは変わるもんだ。変えて見せた、その証が形になっただけだ。バンコクのことはバンコクへ置いていけ。最高の映画だ。早くバンコクに行って、独身パーティーを開きたい。尚、嫁はいない。マイクタイソンの無駄遣いも最高。口を開けば最高しかでてこねえよ。

コークが違法なジャパンに住んでるお友達はコークを決めたとんでもねえやつらをコーラ片手に飲もうな。

 

リング(1998年) 

10点 日本のホラー映画はこれで完成されてると思うわ。

見た日 2月17日
DBDとコラボ始まったし見ようかなーって友達と話して、そしてみた。ちなみに、DBDは飽きてるのでやってない。
ホラー映画のヒロイン、ちょっとエロがち。松嶋菜々子がハチャメチャ美人。
テレビでゲームしながら寝落ちとかすると、自動で待機モードとかに入ってテレビモニターのバックライトだけはついていて目が覚めるとそこだけ少し煌々としていて非常に不気味。

電源消すのもはばかられるし、電源消した後にモニターに反射した自分の顔が一番不気味。本当に怖い。リングのせいでテレビ離れが進んだ。違いない。


90年代のホームビデオ感ある演出、当時を知る世代にはビンビンに刺さるよなあ。

加えて、これはアメリカでは大ヒットしたけど日本人が見るとB級ホラーでしかなかったパラノーマルアクティビティと同じような演出ですよね。ホームビデオっていうのは日常が出て、身近なホラーっていう印象が強く与えられる。低予算であるから言い訳ではあるけれど、逆に低予算ならではの工夫と視聴者へ与えられる印象がマッチしていて感動する。

ちなみに、パラノーマルアクティビティは固定カメラ(監視カメラ)という点も面白いよね。ただ、向こうのポルターガイストってただの地震だって説が有力だから、そんな背景を踏まえても面白くない。リングはビデオテープと言う何が見れるかわからないブラックボックスバイスと言うところが良いよね。

ホラー映画ってアイデア勝負みたいなところがあるし、その中でも日常、都市伝説、実際に起きる事件がリンクする上手く扱った作品だと思う。リングってそこともかかってるのか!?
劇中90分で事件→推理→解決の流れを汲んでるところも納得感があって良い。過程で訪れる災難も面白いし、タイムリミットが決まっているからハラハラもするミステリーの扱いも上手すぎる。もう全部褒めてる。小さい頃に見たこともあってか大好きなんだなあ。
去年にDBDにハマってから名作古典ホラー映画の悪魔のいけにえ、ハロウィン、スクリーム、13日の金曜日エルム街の悪夢エクソシストとかを見た。さらに、最近話題になったようなパラノーマルアクティビティ、コンジアムも併せて見たけれど、どれも面白いとはいえ、やっぱり過度なCGを使用していないホラーはそれだけで魅力がある。本来CGで演出するべき要素を予算もない中アイデアで補っているように思えて嬉しくなる。ホラー映画としてもジャンルがそもそも違うように思えるし、和洋の差なんかもある。本当に、初心者はみんなリングを見てほしい。若い子には伝わらんかもしれんけど、日常に立ち込める暗雲。非日常の描かれ方が最高。

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松嶋菜々子が骸骨を抱きしめているシーン。
美人を井戸の中に追いやってビチョビチョのまま核心へ…。
やっぱりホラー映画はヒロインが不幸に遭って何とかする様なんだよなあ!!

神経衰弱した美人とハンサムと忌み子というフェチズム。

井戸の中での限界を迎えたビチョビチョの松嶋菜々子と骸骨というあまりにも画になる並び。デスクトップの壁紙にしたい。

嘘。したくない。10年以上ぶりくらいに見たけどもう二度と見たくない。勘弁してほしい。ホラー映画なんか作らないでほしい。これ以上日常に恐怖をもたらさないでほしい。
貞子の呪いがダビングで続くって言うのはどないやねんとは思った。もうこれ以上無理じゃん。続編もあるらしいがあまり興味はない。

 

ハングオーバー!!!最後の反省会 (2013年)

15点 ありがとうハングオーバー。永遠に…。

見た日 2月19日

ハングオーバーシリーズ最終章。チャンの脱獄から始まる物語、そして終わる。
仲良し三人組のうちの一人が結婚しアランと出会い、独身パーティーではラスベガスではっちゃけチャウとも出会った。ついでにマイクタイソンとも出会った。数年経ちステュも結婚しバンコクの挙式ではステュの義弟とも出会い、チャウを殺し復活した。ついでにマイクタイソンともまた出会った。そんな前作から4年?が経った。
人との出会いは一期一会、毎日を生きてたまに物語に出会う。劇中ではせいぜい数日だけの物語だろうが彼らはこの時を忘れない。ほんの少しの思い出を糧に人生は彩られる。ほんの一夜の出来事で人生が大きく変わり、その変わった人生に慣れた頃にまた人生を変える出来事に出会える。彼らの人生を見ることで、視聴者の人生も変わっていくのかもしれない。ハングオーバー素敵な物語だ。
1,2と突拍子もない前作のおまけみたいなやつらが暴れる程度の内容化と思ったらしっかり伏線が貼られており、回収していて、上手くまとまっている。笑顔で四人が集っているシーンを見たら泣いちゃうよ。ていうか、この映画ダグ全然映ってねえな!!!!最高の四人組!チャウも大好きだよ!

映画監督している人がもう次回作はないよって言ってるので本当に終わり。

トッド・フィリップス監督、『ハングオーバー』4作目は作らない | Hollywood News - ハリウッドニュース

また、人気シリーズということで続編が期待されるが、監督は「『ビバリーヒルズ・コップ』や『オースティン・パワーズ』『ラッシュアワー』といった素晴らしいコメディのトリロジーは、みんな3本だ」と語り、「10年後に4本目ね? それは分からないな。そうは思わない。彼らは死なないけど、これは彼らの人生におけるこの章の終わりなんだ。間違いなくね」と本作が最終章となることを明言した。

粋じゃんよお…。最近で言うと鬼滅の刃とかもそうだったけど、面白い作品は如何に熱があるうちに終わらせることができるかどうかよ。

ただ、ビバリーヒルズコップもラッシュアワーも続編欲しいけどね。やっぱり、この手の映画は何本でもみたいわ。ただし、一度でもコケたら汚点でしかないし足踏みしていると古臭くなるしで大変なんだろうなあ。

ブレードランナーマトリックスも何十年ぶりに新作やったって微妙な評価でしかないんだよなあ。

遊星からの物体Xファーストコンタクト、ゴーストバスターズの新作みたいに元の作品ありきのリメイクでお茶濁すしかなくなるのも元作品を知っているオタクたちは見ていて悲しくなるしな。

 

TENET(2020年) 

8点 強烈な映画体験 大切にしろ…、この映画との出会いを。

見た日 2月23日
クリストファーノーランの難解な映画のヤツ。インセプション大好きっ子兼ダークナイト大好きっ子なのでかなり贔屓目に見ていると思う。けど感想いきますよー。
ところでこの監督、本格SF作品で人気な映画を作る監督として受けいられらているのスゴくない?こんなわけのわからない映画をみんな理解してみてるとは思えない。

まあ、難解な~という枕から始まる感想や評論の多さがこの作品に対して世間が抱いているイメージ。理解の難しさあるいは諦めか…を物語っているのだけれど。


何が難解かと言うと、何が起きているのかがわからないという根本的なところが原因。これは、高校生の頃の数学と英語の授業を思い出すぜ。そこに座っていたはずなのに何が起きているのかがわからない。更に、周りの人間も何が起きているかを理解していないし、インターネットを調べたらわからないってレビューか、そいつらを納得させるべくして記された解説ばかりが散見される。


さて、本題ですが逆行弾という放たれた銃弾が銃に戻っていく弾の存在。プルトニウムキエフとかいうロシアなのかEUなのかよくわからないところに位置して政治的にも厄介そうな国と言うイメージしかないウクライナの首都周りが舞台。(なんと、ロシアとウクライナが戦争状態になるとは思わなかった)

陽子だとか重力だとか放射線、化学のイの字もわからない皆には何が何だかわからないよね。でもね、こんなのは理解しなくてよいんです。だから冒頭にも「頭で理解しないで」と科学者が主人公へ説くシーンが挿入されていましたよね。
SFは理解しなくてよい。ヤクザ映画は強面の俳優が怒鳴り、殴り合うアクション映画。ホラー映画はどれだけ安価にテクニックで他の映画との差を埋めるかを楽しむ。それぞれの作品を楽しむコツというものがあり、それらは作品を大量に浴びることで学ぶか、「映画の見方」なんていう情弱タイトルで釣ってる本を読んで学ぶしかない。それらノ

ーランは一番最初に見せてくれている。未来を変えるために過去を変えろ。過去を変えてもらうために未来を変えるな。これを同時に行う必要のある主人公の境遇やいかに。そら、考えてたら間に合わねえよな。
タイムリープではないけれど、この映画は2時間半のうち本当に過ぎている時間は1時間30分くらいしかない。なぜなら時間が逆行しているから。そのことにどれだけ気づきがあったか、理解をできていたか、本作はミステリーではないが答え合わせの時間が設けられる。ノーランは俺たちを試している。強烈な映画体験を俺たちに与えてくれている。質の高い作品の多くは説明がされないため謎で構成されているが、理解させるたりうるタネ、糸口、言葉、証拠がちりばめられている。それらが組み合わさったとき視聴者によって、程度の差はあれど作品は完成される。
日本の現在は高齢化社会という若者が老人を支える歪な構造が形成されている。TENETの世界では未来人が未来のために過去を変えようと奮闘する。将来、このビジネスが確立されたとき一部の金持ちが大枚をはたき未来人の未来をも捨てて過去にさかのぼらせて金持ちらの未来及び過去を良いものにするために奮闘する時代が来るのかもしれない。こんなものがあったって一部の人間にしか恩恵はないのに。誰が誰のために動いているのか労働者階級に考える余地はない。「一度きりの人生」なんてのも今は成功者が我々庶民に語る都合の良い方便だが、将来は人生体験を売買する企業のキャッチコピーになっているのかもしれない。
俳優陣についてヒロインの女性が長身で小顔でとても好み。白人の訳アリモデル体型の超美人ギャングの嫁は全員なぜここまで魅力的なのか。ヒゲ面のムキムキの軍人の黒人も大好物。それに協力するよくわからない秘密結社のシオ顔イケメンの参謀実務何でもござれの便利白人。もし、文化祭の出し物でTENETの劇をやることになったらコイツの役に立候補したいね。
圧巻の戦闘シーン。過去と未来が平行に存在する作品。エロい極道の妻。良いSF映画です。一度キリの人生を楽しんでいこうぜ、ノーランは俺たちにそう言ってる。俺にはわかる。

 

 

 

 

2022年1月に見た映画

 インプットアウトプットとか昨今の意識高い系の波に抗えない奴らが増えてきたな。かく言う俺もそのうちの一人だぜ。

 でも、インプットもくそもYoutube見てるだけでそれアウトプットされた情報をインプットしてるだけでそれをアウトプットって、何次下請けの案件をつかまされてるんだ?ムカデ人間で語られたクソを栄養にクソを輩出するみたいなシステムが構築されている。

一次ソースが一番良いとか、一番風呂が良いとか、そんな封建的な話をしてるのか?俺は何に憤ってるんだ?

 

ということで、今まで漠然とTwitterに流したり流さなかったりの映画評価を映画見ながら書いた感想文と共に放出するぜ!

 

今月の見た映画は以下の通り。X-MENを見たくてX-MENを見たって感じです。

  1. x-men2
  2. x-men ファイナルディシジョン
  3. X-MEN:ファースト・ジェネレーション
  4. X-MEN:フューチャー&パスト
  5. デッドプール
  6. X-MEN:アポカリプス
  7. X-MEN:ダーク・フェニックス
  8. デッドプール

それじゃあ、やっていくぜ

2022年見た映画1月版。感想と10点満点の点数も添えて。

 

[X-MEN] 

8点 原点にして頂点

見た日 2022年1月8日
X-MENは人権系の話が絡んでくるため、他のマーヴェル作品とは違う正義が発生しているという点と初期のマーヴェル映画ということもあってしっかりおもしろい。初期作品というのもあって結構静かな作品。
おじさんが女の子追いかけるシーン、全然恋愛に発展しないおじさんウルヴァリンは見ていて安心する。
今のところ、プロフェッサーVSマグニートのおじいちゃん因縁の相手同士のケンカ、というかずっとそうだった。
本作はミュータントの数がだいぶ少ないのでアクションシーンもあまりないんだけれど、そのおかげで上手くまとまってるように思えた。
以降の作品はキャラが増えたせいで印象付けのための無駄なアクションシーンや展開がだいぶ増える。本作が一番コンパクトでアメコミというか後のマーヴェルシリーズにもつながる一作目としては本当に完璧の出来だと思う。派手さは足りてないかもしれないけどそこまで求める必要はないし後の作品を見ればよい。

 

[X-MEN 2] 7点 続編として繋ぎとして優秀

見た日 2022年1月9日
プロフェッサー学園誘拐拉致編。なんでジーン死ぬねん。ストライカーださい。ウルヴァリンの過去とか爪痕残してくるなあ。ウルヴァリンの爪だけに…。
ミュータントの過去編は後々の映画のテーマやスピンオフ作品にもつながるし良い展開見つけたなあ。ナイトクローラー強すぎ、脈ありにも思えたナイトクローラーとミスティークの交尾見た過ぎ。そして、1にも続きミスティーク有能すぎ。ホワイトハウスに侵入した奴って、範馬勇次郎以来では?大統領への先生、青ゴリラやプロフェッサーのような人間のおかげでミュータントは生きていけるいいよね。
ラスト、ジーンが死んだことを連呼するウルヴァリンの空気の読めなさ。サイクロップスはいつになったら活躍すんねんこいつ。プロフェッサー陣営の主要メンバーの死とウルヴァリンの活躍という物語の動きは良かったけどね。

 

x-men ファイナルディシジョン] 

7点 シリーズラスト ミュータントは人間か否か

見た日 2022年1月9日
ジーン蘇生からのマグニート拉致からのジーン大暴れ編。
ジーン、強すぎ。エクソシストAKIRAの鉄雄を足したような強さ。プロッフェッサーやストーム、マグニートも大概にせえよってレベルのバケモノだけど、こいつだけなんでも塵にできるとかぶっとばせたりなんでもありすぎ。目からビーム出る男とか、ちょっと強めの再生力高い硬い爪出すおっちゃんがどうやって勝つねん。いいえ、愛があれば勝てました。
それにしてもCUREというミュータントを強制的に人間に戻すというアイテムが有能すぎる。CUREを打つことが人類(ミュータント含む)のためになるのか、騒動なんかも結構面白いよね。

ちょっと人権問題に繋げすぎ感もあるけれど、シリーズが進めば進むほどマニアックな話に繋げていくのは良い。昨今のトレンドにもあっているのだけれどそれを既に描いていることがX-MENが評価されているところだよね。
CUREのおかげでマグニートは生きがい失って大変だなあ意味深ラストは何?

ところで、とある科学の超電磁砲が好きなのでこういうの見るとわくわくするおすすめです。

無印のときにウルヴァリンとのヒロイン?模様が微かに描かれていたローグは退場、ヒロインなのかどうか微妙な立ち位置での活躍、ありがとうございました。ジーンの方が扱いやすいんだろうな。でも、ジーンはめちゃくちゃだからお前くらいの女が暴れてくれたら良かったのにな。
ハリウッド映画のとりあえず恋愛絡めて世界救う展開、セカイ系って言えるのかな。恋愛一切絡まない俺みたいな視聴者には急にファンタジー色強くなってなんかなーってなるよね。そういうものだと理解してる映画好きと言う認識はあるけど。ていうか、ミュータントが既にファンタジーだろって?みんな違ってみんなよいというテーマをミュータントに置き換えているだけという認識ができていない脳内お花畑は黙ってろ。
ところで、サイクロップスは1作目は頑張るで!2作目はジーンェ…、3作目はジーンェ…(死)だし、もうだめですこいつは。

シリーズはとりあえず終わり。

 

[X-MEN:ファースト・ジェネレーション]

5点 新シリーズ それキューバ危機である必要なくね?


見た日 2022年1月10日
ウルヴァリンシリーズはスピンオフ感強めなのでちょっと飛ばしますわ。
X-menありきの新シリーズ、ただしこれは過去編。これはマーヴェルの作品を自分が嫌いな理由として説明もなにもなく新シリーズを初めて前作見てて当然というスタンスのくせに、別の世界線ですから!!!!で片づけるの適当すぎ。

みんななんでこんな映画シリーズを褒めたり世界線がどうのこうのって語ってるのかわからない。要は矛盾を説明できないけど、新シリーズ作って金儲けしたい映画会社の作戦に脳死肯定マンがいっぱいいるだけだろ。


舞台は当たり前のように第3次世界大戦が目前となった冷戦下のキューバ危機。つまり、1960年代に戻ったわけです。プロフェッサーXとマグニートがまだ20代くらいの若造。それでも二人は飛びぬけて優秀なんだけどね。やっぱりすごい人って若い人から只物じゃないんですよね

そして、戦争需要でそれでワンチャン狙ってる組織とそれを阻止する組織ができあがった。最近のマーヴェルシリーズ特有の新規は置いていくのが当然のように思っているような作品づくり嫌い。

ミステイクがアイデンティティを獲得するまでの流れ、其れの助けにもなったマグニートが持つ偏りすぎてはいるけど、ミュータント仲間意識の徹底ぷりには感服するしこの映画の一番の見どころ。

ていうかお前らそんなに古い付き合いやったんかい。

ラスボスは全てのパワー吸収して放出するとかいう他のやつらの面目立たないやろってくらいのぶっこわれでしたけど、パワーを与えたら爆発しました(なぜ?)。それよりも、赤い顔のナイトクローラーの先祖みたいな悪魔が強すぎる。テレポート系の相手って本当に絵になるしカッコよいんだよな。しかも、一般人を抱きかかえて上空にテレポートして手離して落とすを繰り返すあの技最強すぎる。後にナイトクローラーが覚醒するシーンでも人道を外れた技を使うけど、本当になんでもできるし設定に無茶があるわけでもないし下手にジーンの能力とか説明されるよりも恐怖ある。

肝心の大筋のストーリーと言えば実際のキューバ危機と合わさった結果よくわからん要素が足されてしまったせいで終始第三者同士が暗躍して結果解決に導いていて腑に落ちない。

ただし、私はキューバ危機の話が大好きなので好みではありました。ノイズではあることに間違いはないけれど。

 

[X-MEN:フューチャー&パスト]

7点 このシリーズって、ミスティークが主役だな

見た日 2022年1月10日
ヤバイ未来になったので過去変えてくる編。過去のプロフェッサーは病みすぎていて話にならない。高速移動のやつは最強だし(なぜか途中で消える)、ウルヴァリンの爪は骨になっているのでマグニート対策ができている。キティの過去に行ける能力はいったい何?なんか都合の良い奴がそろってるぜ。ちなみに前作の突発的に出てきた優秀そうなミュータントたちは全員死んでました。
本作でもマグニートのミュータント仲間意識の強さがこのX-MENシリーズという物語を動かしていく。目的のために突き進むウルヴァリンに感化されたプロフェッサーが未来の自分とウルヴァリンを介して会話するシーンは感動。ミスティークの運命がミュータントと人類の未来すらも握っている。俺たちの未来はどっちだ!
それにしても全作通してミスティークへの対抗策がプロフェッサーが総当たりするしかないのヤバイ。

作中ほぼ最強のマグニートはミュータント極右思想だけど頼りにはなる。ただし、すぐ裏切ってスタジアム落とすし未だに有効手段が提示されていないのいい加減解決しなければならないのでは。これは、他のスーパーヒーロー作品でも同じですけど。
正直終始よくわからない展開でしたが、荒廃した世界唯一の希望で過去改変からのこれまでの日常を取り戻すための過程とエンディングはみんな大好きだよなあ。

ミスティークが世界を救ったということで、次回以降というか未来はX-MENが世間からヒーローとして認められているのでとても重要な話になってるんですよねー。これは、後の作品を見ていくにつれてわかるんですが。

上記でわけわからん感じの感想を述べていますが、ラストと途中にとても良いシーンがある映画なので評価は高いです。全体の仕上がりはかなり微妙ですが。本当にミスティークが良いキャラクターです。

 

[デッドプール]

9点 無駄がない、つまり完璧ってこと

見た日 2022年1月10日

実は、映画館で公開された頃に見ました。

不良がX-MENに誘われつつも知ったことかと大暴れするラブストーリー(グロコメディ色の方が強い)。

これまでのミュータント達は生い立ちや思春期のような悩みを抱えているけれど、デッドプールはかなり人間色が強くて魅力がある。

観客に向かって語り掛ける等のメタ演出もキマってる稀有な作品。

マーヴェル映画の中で一番好きかも。R指定になっているためグロ要素あり、ただしこれも良いアクセントになってる。

なぜかX-MENシリーズは活躍もしないくせに新キャラクターが都度登場したりするせいで無駄なシーンが多いけれどデッドプールX-MENスピンオフのくせにそれを逆手にとってデッドプールの圧倒的主役感で席巻してくれるので最高。本当に、無駄がない。

 

[X-MEN:アポカリプス]

3点 無駄しかない。つまりカス

見た日 2022年1月16日

1/16  3点
このマルチバースっていうか、時代と共に映画の予算が増えたせいで過去編のはずが20年前に公開された未来の映画よりも設備が整っていたりするのアホ臭くならないのかな?
へそからビーム出すやつとサイクロップスが兄弟の設定について前回60年代キューバ危機の話をしていたのに、80年代になっての新設定は無理がある。あと、高速で走るやつはなんでアレックス(へそビーム)を救えなかったんだよ。わざわざスローモーションの謎シーンが付け足されていたのにアレックス救えなかった説明になってないだろ。それに、アレックスが死んだことでサイクロップスはウオオオ!!って一瞬なっただけで物語に影響があったわけではないしマジで無駄な死。ちなみに、俺はアレックスが後づけの過去編でサイクロップスのパクリキャラとして出てきたこと許してないので。
青ゴリラ天才すぎる。アメコミって昔の日本のロボアニメの天才博士が作った!の設定をアホみたいに使いまわしすぎだろこいつ一人でなんで飛行機もその他、ミュータントが日常でも使えるデバイスから何まで作成してるんだよ。
ナイトクローラー良い奴すぎるけど、もっと能力活かせよお前めちゃくちゃ強いよ。ナイトクローラー含め他のミュータント全員、電界があれば能力まともに使わなくなるって何?この世界、全ての電力発電機に頼りすぎだろ。
アポカリプス、機械なんていらない俺がいるから…って、つまり機械あればお前いらないからそれに拗ねてるだけだろ。能力はめちゃくちゃ強かったけど、そもそもジーンやプロフェッサーのようななんでもありキャラに対抗できるキャラなんか新しく作ったってまともに活躍できるわけないんだよなあ。そのために、ジーンの闇落ちとしてダークフェニックスが生まれたわけで。
エンジェルのシリーズでのキャラ重複と噛ませキャラ具合、四騎士の設定無理矢理付け足すにしてもいらないだろこいつ。ついでに、剣を出すキャラもいらないし実際の剣持つ必要ないだろ。これについては、ミスティークが剣でアポカリプスの喉元を掻っ切るための伏線と言うか必要な要素ではあったんだけど。
ミスティークが喉掻っ切る繋がりでいうと、足早い奴最強説は今回の作品で覆されてしまったね。動体視力最強の創造系能力者相手に詰むとは思わなかったなあ(なんだそれ…)。途中で差し込まれたスローモーション全員救出時間は謎尺で腹立つ。ついでに、前述のアレックス救われなかった展開も謎で二重に腹立つ。
全体的に話がめちゃくちゃすぎ。キューバ危機からの核兵器根絶の世界消滅の危機と言う流れはまあわからんでもない。ただし、世界史に話を組み込ませてしまうと、原作の後づけストーリーの処理に無理が生じてしまうからよくない。キューバ危機に似たような危機が発生するというような展開にした方が良かったと思うわ。ボスの印象付けが弱いわもっと世界がもっとワチャワチャするシーンとかシンゴジラみたいに現代兵器が軒並み通用しない!とかのシーンを出してくれないと世界危機っぽくない。なんかミュータント同士が街壊しつつ喧嘩してるくらいにしか見えないわ…。まあ、現代兵器が通用しないのはマグニートの存在から言うまでもないんだけど。シーズン2の最終作でしたが、全体大風呂敷広げすぎたなって感じ。

 

[X-MEN:ダーク・フェニックス]

4点 なあ、ジーン。お前の事もう誰も好きじゃないのかもな

見た日 2022年1月29日

長々と楽しんでみてきたX-MENシリーズもとりあえず最後に来てしまいました。
ジーンって太陽フレア吸収してしかも異常なしってもうミュータントとかのレベルじゃないだろ…。そろそろ規模が拡大しすぎている中でプロフェッサーXの存在価値がなくなってきたかも。
謎の宇宙人登場からのジーンに太陽フレアは宇宙の力!解き放て!と助言をもらったジーンは無事ダークフェニックスへ覚醒←全てが意味不明
ジーンを殺す派となんとかしる!派に分かれて戦闘、またマグニートは地下鉄ちゃぶ台返しとかいう大技をやってのけ勝利するもジーンとかいう最強女の前では何もできず。チャールズはずっとジーン並びにミュータントと人間の共存を誓っていただけに言葉で説得。しかし、謎の宇宙人に全部持ってかれる。だから、謎の宇宙人は何?
お待たせしました列車での戦闘シーン。さっきまで敵だったけどミュータントの明日を守るために共闘するシーンは毎回ムネアツですね。ただ、この場面に来ても宇宙人がなんなのかはわからないしジーンがなんなのかもわかりません。もうこの二人がこの映画を動かしています。
後の奴は全員ジーンの下位互換の有象無象。それに対抗している宇宙パワーを秘めた宇宙人は本当に誰。もう、X-MENが何なのか俺にはわかりません。これはX-MENの名前を語ったジーンが主人公の映画です。ウルヴァリンのスピンオフ、あれを見たほうが良いと思います。もう意味が分かりません。
ちなみに、興行収入が歴代でも最悪だったらしく今作が最終とのこと。そら、もう無理だろうよ。マーヴェルさんお得意の過去全部なかったことにする例のアレ、さっさとやっちゃって終わりにしてしまえ。
ラストのチャールズとマグニートの対話。そして、チェスを持ってくるシーンは初期映画シリーズのラストをなぞっていて良いですよね…。結局この二人の喧嘩が物語突き動かしてるんですわ…。後は有象無象。俺の言ってること間違ってます?
ジーンがずっと微妙。暴走するし、暴走もせずに制御もできるし、自分勝手だし。なんか愛嬌もないし。みんなあんまり好きじゃないんだよなあ。こう言うキャラが駄目ってわけではないけど、ヒロイン感もないから愛着がないんだよなあ。それに尽きる。
繰り返すようだけれど、とりあえず、ジーンが無駄。仕方ないキャラクターなんだろうけどね。MARVELのシステムが生んだカスだわ。みんなこんなキャラクター許したら駄目だよ。宇宙エネルギー秘めてるから最強なんです!じゃねえんだよ。クソキャラなんだよそういうやつは。

 

[デッドプール2] 

8点 愛は地球を救う

  1. 見た日 2022年1月30日

デッドプール無印からの続編。恋人が死んだので生きがいを失ったデッドプールは自殺を図るが死ねない。X-menに入って人生やり直そうと思ったけど被疑者の少年を救う意味も込めて撃った弾丸が凶弾と認識され無理でした。やらかしたのでデブの少年と一緒に刑務所へ。なんだかんだジャガーノートが久しぶりの登場という激アツ。さらに、義理の弟?からヘルメットを貰ったという謎設定も出てくるよ。
アメリカ人だったら笑えるようなセリフ回しがたくさんあるんだろうけど、どういうジョークなのかほとんどわからん。ただ、X-menの設定を踏襲しつつ、揶揄もしているしデップーのめちゃくちゃさが合わさってかなり面白く仕上がっている。
X-MEN並びに、他作品でも自分が評価するポイントとして突拍子もないキャラクターがいたとして設定が説明されているかどうかがあるけれど、デブの少年とターミネーターみたいな奴も全員しっかりキャラクターとして見せ場はあるし魅力も抜群でとても良いです。
加えて、今作のテーマが恐らく「復讐」という点について、デッドプール、デブの少年、ターミネーターの3人それぞれの復讐という行為とその目的が上手いこと繋がっておりストーリーがかなり良いところもポイント。それぞれがなぜこういった思考の下で行動しているのかがハッキリと劇中で明言されているところは本当に好感が持てる。昨今のシリーズ大作映画にはこれが足りない。
もうひとつのテーマ「家族」についても、デッドプールが恋人ヴァネッサと出会い愛した日々は自身の過去を振り返るうえで矛盾しかない。父親から虐待されて育ったデッドプールが家族を欲しがる日が来るなんてと。過去なんか捨てていくらでもやり直せるという明るいテーマが込められており、それらをもとにデブの少年も救えたし、未来を良いものにするために過去を変えに来たターミネーターへも結果救いの手を差し伸べることができた。前作はラブストーリー、今作はファミリー向け映画だった。決してファミリー向けの映画ではないが、家族愛に溢れている。素晴らしい映画です。

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総評

MARVEL映画を見たいんだけど、これらの無駄に長い感想全部読んでくれた皆さんはもうわかるんだろうけど、私はMARVEL映画のやりかたがめちゃくちゃ嫌いなんですよね。そのため、1作目やほぼ関係のないスピンオフの点数が異様に高くなっています。

バットマンにハマったことがあるため、アメコミ原作のシステム等は理解していますが、歴史が長いからって映画シリーズで過去をやり直すとか必要ないんですよね。スパイダーマンみたいに、完全にやり直せばいいのに過去をやり直すぜ!って言う設定のせいで1980年代なのに、2000年の未来の設備より豪華、ハイテク機器が揃っていたり。

2000年の頃に新星として登場したミュータントたちが1980年で新人としてワイワイやられたらね、もう時系列が分かんなくなるんですよね。これがノイズになって理解ができなくなる。感じろ!って言われるかもしれませんが、感じろ映画なら過去焼き直しやめろ。

それと、ミュータントがいっぱいいるせいでキャラ被りが酷い。

ビーム出す奴は敵と味方に一人ずつくらいでよいのに、初代シリーズに出てきたサイクロップスっていう目からビーム出す奴の兄(ヘソからビーム出す)が次回作の過去編で登場してその更に次回作で死んで、初代シリーズのビーム出す奴が泣いても視聴者感動できないから。

X-MENシリーズの原作ファンが求めているのかどうか知らないけれど、上手に話に繋げられる奴でないと新キャラとして登場させる必要ないと思うんだよなあ。

本作は青ゴリラ、ミスティーク、ナイトクローラーの様な青い見た目のせいで完全に差別されている。これは人種差別とかルッキズムとかそういうものに通ずるし、こいつらの扱い方が本当に上手。

制作陣達はいっそ、人権問題に踏み込みまくった方が良いのではないかなあと思う。

 

とりあえず、最新作は軒並み微妙でしたがX-MENファンにはなったので次回作以降も楽しみにしています!

 

2月以降もこの更新ができるように頑張って映画見るよ!お楽しみに!

 

 

 

2020年、梅田で旭屋書店を探しているおっさん

 梅田に会社があるので毎日通ってる。通勤で行くし、休みの日に何かあればとりあえず梅田からどこかへ行くので本当に毎日通っている。

 すると、時々人から声を掛けられることがある。

旭屋書店ってどこかご存じですか?」

 そう声をかけてきたクソジジイの話をする。

 

 梅田にはいろいろな観光名所やビルやデカい施設がある。

道や場所を尋ねてくる人も多いのだが、ビルの名前なんか憶えてないし、行き方がどうとか言われてもわからない。

なんとなくで歩いている。

東西南北なんて達者なモノを身に着けて歩いているわけではなく、梅田は上で東梅田は右で福島は左で、みたいな覚え方しかしていない。

 でもなんとなくわかるので「あっちへビューって行って、右にデカいビルがあるのでそこら」みたいなことを一応は言う。

梅田にはデカいビルしかないのに説明になっているのかわからん。

そいつらは感謝を述べて旅立っていく。

梅田を舐めるなよ。

彼らはあっちではなく、そっちの方にビューっと行くまでもなくまた人に声をかける。

彼らは永遠に迷い続けていく。

自分がどこにいるかもわからず、何を探しているかもわからず、わかるかわからないのかもわからない人にわからないことを尋ねて、迷い続ける。

そうして、梅田ダンジョンという俗説は真実味を帯びていくのだ。

 

 さて、旭屋書店はかつて、梅田にあったデカい本屋らしい。

今も梅田地下街店があるらしいけれど。

「とりあえず昔は大阪で専門書などとりあえず本を探すために旭屋書店へ行っていた」と言う話を親から聞いた。

実情は知りません。

 

 ということでおじちゃんと出会った。

旭屋書店ってどこかご存じですか?」

 物腰低そうなおじちゃんは怪しげなマルチの常套句よろしく道を尋ねてきた。

明らかに検討違いな場所で聞き馴染みのない施設を探すために右往左往していた。

梅田のはずれ、北新地駅の横、国道1号線と御堂筋のクロスする歩道橋の上。

しかも、551の紙袋を下げていた。こんな如何にも迷っている人がいるんだ。

旭屋書店という大きい本屋を探しているのですが、どこかわからなくて」

旭屋書店はもうなくなったって聞いていますが、大きい本屋を探しているのですか?」

「いや、そんなことはないはず。旭屋書店に行きたいのです」

いや、そんなことはないはずはないはず。

なぜなら、私はデカい旭屋書店はつぶれたという話を聞いたことがあるし、そしてGoogleMapで調べてもそんな書店は出てこないから。

 

ジュンク堂なら近くにありますが?」

ジュンク堂…?」

ジュンク堂を知らずに、本屋を探している人が梅田にいる。世界は広く。そして私たちが想像もしない不思議に満ち溢れている。旅に出よう。本は君を助けてくれるはずだ。

ジュンク堂も専門書がたくさんあると思いますが、というよりも大阪で本を探すならジュンク堂かと思いますが」

「いや、専門書がいっぱい売っている旭屋書店に行きたいんですよね。若い子は本を読まないから旭屋書店を知らないのかな?とても大きな本屋だったし、君の親世代はみんな本屋と言えば旭屋書店って言うと思うけどね?僕が和歌山から出てきたら毎回通っていたんだよね。それが昔からの楽しみだったんだよね」

 聞いてない話をベラベラと語るおっさん。

和歌山に住んでいて今日は出張で数年ぶりに梅田来て一通り満喫して最後に思い出の旭屋書店に行きたいらしい。

 いや、若い子が本読まないの関係ある?ていうかなんでジュンク堂知らないんだよこのおっさん。

「そのスマホで調べたらどうですか?」

「やり方がわからなくて」

旭屋書店を探す前にスマホの使い方学んだ方がいいだろこいつ。

何が専門書なんだよ。

初めてのスマホみたいな情弱本を専門書と思ってるんじゃないだろうな。

 

 iPhoneの純正マップアプリってなんなんだろうな。

ほぼGoogleMapなのに、ユーザーのほとんどはわざわざGoogleMapをインストールしていて、全く使われない。

そのマップアプリを使って旭屋書店を検索すると明らかに跡地が示された。

「こんなところに、大きい本屋があるとは思えませんが。とりあえず案内します」

 提示された場所はお初天神通りの居酒屋が並んでいる一画。歩いてすぐのところだったので二人で向かった。

 やはり、何もなかった。跡地感はあるが、これからマンションが建つらしい。

「ほら、何もないでしょう?」

「そんなことはないはずなんだけどなあ。まあいいです、別の人に聞いてみますありがとう」

そうやってクソジジイとは別れた。

 

後ろを振り返ると別の人に声をかけていた。

旭屋書店ってどこかご存じですか?」

若い子に声をかけると、GoogleMapを開く。

若い子は旭屋書店の場所を調べる。すると、この場所が提示される。

もちろん、旭屋書店はない。

クソジジイはそれがなぜだかわからない。

もちろん、若い子もなぜ旭屋書店がないのかわからない。

 

①バカジジイの探している旭屋書店はもうない。

旭屋書店が無くなっていることを知らない。

ジュンク堂も知らない。

④梅田の他の本屋も知らない。

⑤世界最強の書店屋こと、Amazonも知らない。

⑥それを知る術も知らない。

⑦それを知る術を教えてくれる人もいない。

⑧それが、旭屋書店の専門書コーナー(情弱スマホ操作指南書)。(①へもどる)

 

そんな者も含め、梅田は全てを食らって今日もデカくなっていく。

覚悟を決めて、飛び込め。

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梅田攻略情報

・地上を歩け。お前の探している施設はだいたい地上にある。地上で目星をつけて地下へいけ。それを繰り返して強くなれ。

 

ジュンク堂あるある

MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店はレジ信じられないくらい混んでいて諦めがち

・オナラでけえ音でこきがち(書店でウンコしたくなる【青木まりこ現象】に加えて店が広いし人口密集度も必然と下がるし雰囲気も良いので)

 

お得情報

・本を買うならヨドバシのクレジットカード作ってそれ使えば10%ポイント還元で買えるので一番お得です。

電子書籍は複数サイトを使う気でやればだいぶお得に買うことできるよ。

リクルート登録したら取引先の会社出てきて気まずくて退会した。

 リクルート登録したら取引先の会社出てきて気まずくて退会した

 

 会社の愚痴なんかを言うとすぐに転職を考えるようになってきた。

ブラック企業、会社がつらい、鬱になったなんて言うとすぐにインターネットの連中は無責任に転職を勧めてくる。

 「もっとホワイトな職場は探せばいっぱいあるよ」「同じ年収でもっと休めるよ」「同じ勤務条件でもっと給料がもらえるよ」「フレックスだよ」「即管理職だよ」「フリーランスもあるよ」

 事実、周りにも転職していった人間はいくらかいる。自分が彼らほど職場に対して思いつめていることがあるのかと、今一度考えるためにもそして転職が何かを少しでも肌で感じるためにも登録してみたりした。

 

 就職はガチャだということわざが示す通り、勤務条件に書いてある文字や数字なんかに意味はない。これは新卒の際も、転職の際も同じだ。会社に実際に働いている人間の会社評価が各転職サイトでいくらか見れる。ボロクソに愚痴っているものもあればこれほど労働者にとって最適な環境はないぞと褒め殺すものもある。

 本当なのかもしれないし、嘘なのかもしれない。インターネットの評価なんてのは全部サクラだと思って対応した方が良い。デジタルネイティブ世代としての弊害であった。

 少しは疑うのをやめて素直に評価を受け止め行動に移した方が良いのかもしれない。結婚をした先輩もノリと勢いで子どもを作ったせいで俺はもう一つの国に金を吸い上げられ続けていると言っていた。その先輩は今では何故かゴキブリがすげえ出てくる別宅を借りて家族とは別暮らしをしているらしい。そんぐらいの甲斐性無しで後悔するのも見えているだろうことは明らかなのに、こういった勢いで行動を移す際には少しバカになる必要があるのかもしれない。

 転職というと、リクルートマイナビとかいろいろ出てくる。そこに自分の経歴を登録するとその経歴を欲しがっている会社のリストを送られてくる。ユーザーにはエージェントという斡旋業者の担当がつく。自分のいる業界自体が万年の人手不足なので引く手あまた、ただし3Kをなぜか業界全体が堂々と謳っているクソみたいな業界だった。こんな業界同士で転職の取り合いをしても仕方がないと思うのだけれども、それでも若く最低限の資格を持っているだけで、嘘みたいな大企業のスカウトに加え、中小企業からは直接採用面接のようなメールが飛んできた。

 その中には自分が現職で対応している業者も含まれており、今後ここの会社の人と会うときどうすればええねんと、会社から逃れるための転職サービスの筈がより一層自分の会社とこの業界の関係を見せられてしまう運びとなった。

 自分の会社に嫌気がさしていることは間違いない。そんな自分のスキル、経歴に興味を持って直接指名まで言われているんだから気分は悪くない。

 ただ、その会社は自分の会社が仕事を依頼する会社だった。つまりは自分が今働いている下の立場の会社だった。

 転職とは自分が働いている現在の会社よりも良い環境の会社に行くことを指していると思っていた。仕事をしているときにそれらの会社と接する際、互いにリスペクトができていると思っていた。相手に不満が無いように立ち回っているつもりだった。他の同僚よりも相手から慕われていると思っていた。そんなつもりであったのにも関わらずその下請け業者からの指名のメールは迷いなく削除した。

 

 誰もが知る大企業とそんな下請けで細々とした会社との比較なんてのはできるはずがなかった。高給取りでたくさん休みを貰っている会社がどこかにある。ホワイト企業という幻を追い求めていたはずが、見栄えだけの外面だけの情報で選択をしている。

 転職はガチャだ。高給取りであるが死人が出ては補充されることの繰り返しであるような仕事、安月給ではあるがみんながのんのんと働いている、あるいはその逆、両方がある。ノーマル、レア、スーパーレア、ウルトラレアのような分け方がされる。もちろん上のランクに行くのは難しい。ただ、ウルトラレアの中でも更に上中下のようなランク分けがされていく。ウルトラレアの中でも使えないものがある中、ノーマルでも最前線で戦えるようなカードはいくらでもあると思っていた。

 レア度というフィルターをかけて社会を見てしまったとき、自分の職場の良さに気づいた。それは働いていくうえで必要な良さではなく、対外的な外面の良さだった。外面の良さ、それはレビューで☆が多いことは良いことを指している。

 デジタルネイティブ世代がために転職という行動に移されることはなかった。リクルート始め、レビューサイト、加えて必要なことはインターネットが教えてくれた。差別的な思想を持っていたとしても、外面は良くしておかないといけない。相手方もその話を直接自分にしてくることはない。仮面を被って今日や明日をやり過ごしている。野球選手のような大きな夢を持つことはなくても、ホワイトを夢見てYoutubeで格闘技や料理や猫の動画を見る。青から白に移ろうとする。青の苦労は白にはないが、白の苦労も青にはない。隣の芝生は青い。隣の塀はかっこいい。狭い同じ業界の他所と比べることでしか此処の評価ができない。そしてそんな評価に意味はない。

 井の中の蛙は大海を知らないがドブの汚さも知らない。ただの蛙でいられるなら、知る必要も知る方法もないから。

 

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 やたら転職というワードがポジティブにとらえられているけれど、やらんでいいなら終身雇用よろしくの新卒入社の会社にしがみついた方が良いに決まってる。何より楽だから。

いくつになったの?

「いくつになったの?」

 

 誕生日を迎えたとき、あるいは久しい再会を果たした相手から
「いくつになったの?」と尋ね、または尋ねられることがよくある。
挨拶からの発展の雑談、近況報告としてはこの上なく楽だった。

幼い頃は片手で自分の年齢を表すことができた。
小学生も半ばまでは両手で表すことができた。
十代の間は十の位を略して片手、両手で表すことで応じることができた。

いつしか年齢を聞くのは失礼という常識が共通認識として植え付けられるようになった。
更に年上年下とは別に先輩後輩、上司部下と言った要素が絡んでいた。

いくつかまた歳を取ると親戚や親しくしている友達に子どもが生まれた。
今度は私から他愛のない雑談として「いくつになったの?」と聞いてみる。
「まだ4カ月だよ」
赤ん坊は見慣れない他人からの問いかけにぐずったが子の母親が猫撫で声で応じた。
母親のサポートが加わりこんな小さい子どものくせして生意気にも指は4本たてられていた。
赤ん坊は私が話しかけていても一切応じず、お土産にもってきたパンをモチーフにした正義のヒーローのぬいぐるみの腕を引っ張っていた。
お土産で遊んでもらえてよかった。感想はそれ以上も以下もなく、むしろ狙った通りの反応がもらえてこちらが安心している。
立てられた4本の指は彼の若さの象徴であり、またこれから自分が老いることへの警戒や悲観などは一切感じ取られない。
彼の手元には正義のヒーローがいて、彼の手は母親が動かしてくれる。
自分と彼の年齢の差というか、社会的立場の差を目の当たりにしてしまった。
ぐずぐずしているのは自分なのかもしれなかった。

自分はいくつになったのだろう。周りが当たり前のように結婚して、当たり前のように子供を産むような時分の年齢を指で表すことは少し工夫が必要だった。その工夫にも慣れていないのでしばらく手を見ていた。
仕事柄、何かを持ったり叩いたりと手に力を入れて行う作業が多い。逞しいとか男らしいとかの言いようはあるだろうが一般的には汚い手が腕から生えていた。

赤ん坊のころは親が指を立ててくれたのだろう。
片手で間に合う年齢の頃は意気揚々と自分の年齢を声に出していただろう。
小学生の頃は両手を使って年齢を示したし、十代の頃は十を省略するような工夫で他人に示していたと思う。

いつからか、他人から関心を抱かれる側ではなくなって、そのころくらいから指で年齢を数える時、ただ単に数字を表すものではなくその思い出を振り返るものになっていた。

成人式があった。どこかで大学の卒業式があった。初めて風俗に行った。スマートフォンのキャリアを変更した。現在も務めている会社に入社した。高校の同窓会があった。中学校の同級生が交通事故で死んだ。友達と四国を一周した。幼馴染が結婚した。一人暮らしを始めた。パソコンのオンラインゲームにはまった。競馬で万馬券が当たった。旅行中に友人が前の車に追突され脅迫を受けたりした。ディズニーランドで他人のプロポーズの記念ビデオの撮影をした。レーシック手術をした。幼馴染の赤ん坊にぬいぐるみを買ってあげた。

思い出は一年に一本あったり無かったりした。
振り返ってみるとどうにも記憶がごっそり抜けている期間があった。
今でも毎日何かがあったりなかったりした。
ひと月でひとつの数字を数える頃もあったし、一年でひとつ数えるときもあった。
25歳の頃にはどういう思い出がということから、この思い出はこれくらいの歳の頃にあった思い出だというような具合に振り返りの方法に変わった。

なんてことを思いふけってみたものの数だの数字なんてのはどうでもよくなっていた。
そうだ今日から毎日を記録するためにも日記を付けようかな。でも面倒くさいからやらないだろうな。
帰りに缶ビールでも飲みながら家まで歩いて帰ろう。この辺は河原沿いで歩いていて気持ちが良い。家までの2駅くらいの距離を歩けば腹も減るだろう。今日はどこで飯を食おうかな。

今日のことは思い出に残るだろうか。なんてことを思ったりした。

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あとがき

1年間放っておいたブログですけど2カ月連続で投稿してます。偉すぎる…。

近況、三十路手前ですが誕生日を迎えてしまいました。

これからも歳を取ると思うので今のうちに歳を取った時の話でもしちゃおうかななんて思っちゃいました。

 

まあ、本当は21歳なのでなんも思ってません。

 

終わり。

いやキャンプで米持って来いって言われたら生の米持っていくだろ普通

 中学生の時の思い出話させてください。

 

 中学生の頃、林間学校やスキー学校とかそういうのは無かったんだけど地元に市営のキャンプ場があるためか1泊2日のキャンプに行くことがったときのお話。

 当時はもうゴリゴリの反抗期で大人の言うことは全部間違っていると思っていたし、実際相手が間違っていると思ったら糾弾せずにはいられないような尖りに尖っていた。

 キャンプは毎年のように子ども会の集まりだのなんだので泊まったり日帰りだったりで利用していた。つまり、カレー作り、かまどの番、薪拾い、野菜の皮むき、残飯処理なんでもござれのカレーの申し子だった。

  何を言いたいかと言うと、キャンプと言えばカレー作りだろ。

 キャンプと言っても、所詮は地元だし、それも使い勝手も知っているような場所なので恐れることは何もないし持ち物と言っても中学生らしくジャージ、着替え、歯ブラシセットぐらいだった。何も問題はない、いつものキャンプのしおりだったように思う。

 一つの文言「米1合」を除いて。

 キャンプ合宿のしおりが配られそこには「米1合」と書かれていたので、それはもうカレーを作るのだろう。ハンゴウ(水入れて米を炊くための黒い釜みたいなやつ)を班ごとに渡されて家庭科で習った「始めなんとかあとサッサ」みたいな標語を大人たちが唱え始める姿が既に浮かんでいる。

 

 いや、浮かぶよなあ。

 

 浮かばない?

 

 キャンプ行くって言われたら、米持って来いって言われたら、生の米持っていくだろ普通。こちとらキャンプには毎年夏休み子ども会でいってるんだぞ? ハンゴウの使い方だって知ってるし火だって自分で起こせるんだぞ?じゃあ生の米持っていくだろ普通。

 

 キャンプ合宿当日の朝、集合場所での持ち物確認の時間がやってきて着替えを忘れた奴は吊るしあげられて学校備え付けみたいなウンコ漏らした子に渡される用の着替えをもらうような、そんな時間を過ごしていくうちに今度は自分の番が来た。

 他人を笑うものは同じように他人に笑われる。

 

教師「米は持ってきてるか?おいおい、まさか生の米持ってきてるやつおらんやろな(笑)」

皆「(笑)」

ワシ「(笑)じゃねえんじゃオラ」

教師「今回のキャンプ合宿は時間がないから生米じゃなくて炊いた米を持って来いとあらかじめ言っておいたはずだが?wというか、周りの皆は持ってきているのにお前恥ずかしくないわけ?www早く謝って○○先生の家の米貰ってこい」

ワシ「1泊2日のキャンプで時間がないわけないし米と書かれたら普通生米持ってくるのが普通では?ましてやキャンプという状況も相まって生米の選択肢は増すばかりでは?他にも生米持ってきたやつらも何も知らない保護者も普通は生米選ぶと思うが?てめえらみたいなキャンプに炊いた米持ってくるようなキャンプ舐めた奴と山奥に行くの?山舐めてんの?死ぬよ?(そんなん聞いてないです)」

ぐらいの反論を中学生が頑張って大人にした。

 

そこで終わっておけばいいのだが

教師も教師で大人気がないので「周りの子は~」説法でこちらを貶め始める。

そもそも班のキャンプ担当みたいなやつがそれを告知していたらしいが当時の自分はそういうのに興味がないようなスタイルを保っておりそんな話は聞いていない。

 

そのため、班のメンバーにも当たり散らし最悪の雰囲気を作り出し見かねた近所に住んでいる教師は家で炊いた米を車で取りに帰り、帰ってくるまで当時の担任だった教師と俺とでの互いの人格否定言論バトルは続いた。

 互いに禍根を残すこととなり、相手教師のお前は今後俺のクラスになることは絶対にないと思えという捨て台詞で物語は完結する。

 

 キャンプは楽しかった。

問題のカレーについては、カレー自体は現地で作ってアツアツのカレーをカピカピのごはんにかけることでこれでええやろというオチだった。

 いや、絶対現地でハンゴウ使って炊いた方が良かっただろ。炊飯器に頼るだけではわからない米の性質を学ぶめちゃくちゃよいきっかけだったろ…。俺たち学校の周り田んぼだらけの上に、小学生の頃は学校敷地内に田んぼ作って稲作授業もやったようなやつらだぞ…。

 

 以上で終わり。これきっかけでゆるキャン△ブームには乗れませんでした。

ちなみに地元のキャンプ場はこの後に食中毒を起こしたりして合宿は無くなったり無くならなかったりいろいろあった。

だから、生米を持ってこないように言ってたのかな?いや、じゃあカレーもダメだわ。

やっぱり当時の教師の頭がおかしかった。もうね、これで終わりです!

 

ということで、今回の事件のフィードバックいきまーす。

 

 

今回の件で学んだこと

 

どちらの意にもとれることをあやふやなまま決めない。やめようダブルミーニング

・生米なのか、炊いた米なのかをハッキリとさせる必要があった。

 実際、口頭でこれらの周知はしていたようだが第三者が見ても理解できるようなマニュアルを作成する必要がある。

 

・一括りにしてしまったと気づいた場合は生米、炊いた米どちらでも対応できるような状況を作るように後段取りを行う必要がある。

  (例)・一定数の生米保有者がいたのでハンゴウを使うような時間を取ってみる

 この場合、失敗成功ともに勉強にもなるので学校行事の一環として本来の趣旨とも合っている。

 (当時炊いた米を取りに帰ってくれた先生はこのフォローがとてもよくできていた)

 

 

他人はできているがあなたはできていないの説法は意味がない

・そもそもが無意味なフィードバック。

 問題が起きている現在その場で反省させる必要がない。

 この現場で今、必要なのは炊いた米のみ。

・もしそれが事前にわかっている、危惧する項目があるなら失敗するような状況にもっていかない工夫や補助が必要。

 そして、失敗した場合はフォローが必要。

・前述のダブルミーニングの件も踏まえてこの場合の失敗者は米を持ってきていない奴のみ。

 

 総括

 事故が発生したタイミングで事故に対してのフォローをしないと物事は前に進まないということを意識しないといけない。

 「なぜ起きたか、今後どうすればよいか」と言うような経過の確認はそれぞれの過失を確認するうえでもちろん必要。

初めに犯人捜しをして責任の所在を明らかにしたところで生米は炊きあがらない。

(これを認識できていない人はとても多いのでこれを機に理解してください)

(事故の規模、緊急性と様々な状況があるので適宜判断してください)

 

 また、犯人捜しをした際に自分に責任がないとわかった悪い大人はフォローしてくれない上に糾弾を始める可能性があります。今回の教師の一人はこれでした。

 社会に出ると話は変わってくるが今回の登場人物は生徒と教師であるので教師側がフォローをするのは当然だった。

 

 社会に出たら困るよ、それは社会に出ることができなかった教師全員が胸に刻んだ戒めの言葉…。身に染みるぜ!!!!!!!!!!!

 

終わり。

 

 

坊主憎けりゃ袈裟固め

作品について

今も昔も、花粉症がしんどい。社会人2年目という節目(?)を記念して。

書きたかったテーマは「花粉症と孤独。新年度、子供から大人へ。これらを振り返った現在」

私小説Twitterで10年間小説投稿してた人が努力実って云々という話を見て衝動に駆られて。まあ今年もなんも変わらんのだろうけども、頑張って投稿していきたいとは思う。

 

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 花粉症という言葉を知ったころには既に自分が花粉症であることを悟っており、小学校、中学校、高校、そして職場と常に自分の机かカバンには家庭科の授業で作ったティッシュカバーなる必要性が皆無なアイテムが装備された生協のティッシュとポケットティッシュが常備されていた。

 ウンコをしたくなったら授業中であろうとウンコをしに行ったしもう我慢とかの限度を超えた激痛が腹とケツを襲うのでそういうものだと知っていた。

 世の中にはウンコに行くことが恥だと思ってる若人が多すぎる。ウンコがしたければウンコをすればいい。それと同じように鼻水がでたりムズムズしたりしたのなら鼻をかめばいい。

 

 2018年の3月31日、年度末であるこの日が僕の中でどういうものだったかというと学生最後の日であり翌日から社会人という立場に身を置くという境目に当たる日だった。

 そんな日を母親のばあちゃんというもう何の思い入れもない人(ご長寿だったらしくあったことはあるらしい)の法事に出かけていた。

 兵庫の山奥にある目的地へは車で向かっていた。先月まで教習所に通っており父親としてはそこで車デビューをしてもらうつもりだったのかもしれないが、教習所に通ううちに車の危険を十分に知り。また、Youtubeを開けばヒヤリハット系の動画が「あなたへのおすすめ」に上がり続ける。そんな荒んだ車に対しての印象を培ってきた僕が運転席に座ることはなく、後部座席でいつ人を殺してもおかしくないこの鉄の塊のゆりかごで惰眠をむさぼるのであった。

 

 兵庫の山奥は本当に山奥なだけあって四方が山に囲まれている。しかしこんなところにも電車は通っており、しかも話を聞くと梅田まで1時間ちょっとというらしいからJRさんはすごい。しかし周りには何もない。改札もない。四方には山がある。

 山からは黄色い粉、つまるところの花粉が大量に散布されていた。車の窓には黄色い粒状のものが大量に付着しており、山というか辺りは黄色に染まっていた。

 日本の花粉はここで製造されていると言われてもおかしくない量の花粉を目のあたりにする。そんで、これが自然も何もないビル街まで飛んできて花粉症にさせているのか。なんでそんなところまで飛んでくるのか。梅田まで1時間のJRがそれを運んでいるのか?JRが憎い。

 目的地について寺のお堂にあがる。既に花粉に侵された僕の鼻はすでに決壊しておりティッシュではなくタオルを鼻に当て続けている。家族と従妹家族の中でここまでひどい症状の出ているのは僕だけで全員のティッシュが僕の下へと集められた。

 客間に通されて玉露のお茶を出されるも熱いだけで味がしない。高いお茶には適正な温度がなんとかとかなんかあるんじゃあないのか。知識がない人を咎めようにも自分にも知識がないため何も言えない。我が家系は圧倒的に高卒が多いため、大人は権力に抗うことはせず場の空気を読む。

 玉露を出されたら「やっぱり玉露は違いますねえ」と言う。

これが社会だ。明日までにはこの技術を習得せねばならない。前に倣え右に倣え。玉露はうまい。これが社会だった。

 この社会の忖度玉露をだしてきた坊主の嫁はご満悦そうに

 「遠いところからようきなさった」と言う。田舎に住んでるババアはみんなこのようなことを言う。

 鼻は決壊し、高いはずの茶葉を使っただけの熱湯を口に押し込まれくだらない会話に参加させられ、僕の人生最後の春休みはこんなことで終わってしまうのかと思うと涙が出てくる。くしゃみも出てくるし鼻水も出てくる。周りは僕のそんな現状をくみ取ったのかティッシュやハンカチを渡してくれる。人はこうも温かい。今は年度末、別れと出会いの季節である春はもう来ている。

 

 数十分待たせたてようやく年老いた坊主がここにきて、「さてさて」とよくわからん掛け声とともに一族は移動を開始する。

 幾度か来たお堂で坊主のライブが始まる。目の前には金色の仏像がいくつもある。周りが手を合わせるのでそれに倣う。無神論者であろうと何だろうと偉っぽいモノには手を合わせて首を垂れる。社会人の第一歩である。

 一定のリズムで何かよくわからない経文を唱える。何もわからないので何を言っているのかもわからないしそれがどういう効果があるのか意味があるのかはだれもわからない。坊主はそれを解説することもなくひたすらに唱える。

 学生時代、1学年目のときにあった生物基礎とかいう科目の話をしたい。

 僕が如何にその科目に興味がなかったかというとその学年では全部のテストで学年最下位を取り続けた程度には興味がなかった。生き物は勝手に生きているし、人間も勝手に生きている。ミトコンドリアを解剖して組織が核が壁がとかと言われても知ったことではない。高卒で就業する男たちがその知識を今後活用する機会は二度とないだろうとの反骨精神で勉強捨て、授業ではふて寝、テストでは赤点すれすれの点数を取り担当教諭からは心配をされた。赤点すれすれは一見危険そうに見えるが、底辺高校のテストは平常点の割合が非常に大きい。2~3割はそれで補えるため、たとえ赤点をとったところでそう簡単には欠点にはならず、逆にその制度に懸けていたおかげでなんだかんだで中ごろの成績に収まるという算段であった。

 

 興味がないものにはとことん興味のないという姿勢をとってきたので坊主がブツブツと唱えているときにもこのお堂には消防感知器がついているんだなあとか、できるだけ音をたてないように屁をこいてみようとか思っていた。

 気づけば寝ており倒れていた。周りは上手に寝ており僕が倒れた衝撃で皆が垂れていた首を上げて坊主を見やる。

 さすが年を重ねてきただけあり、暇を持て余してある我々に坊主は余興を始める。

「ご焼香、お願いします」

 文字を読むに、お香を焼くのだろう。これの意味も知らないし誰も知らない。親になんでするのか?と尋ねたところで「焼香をするのだ」と、”焼香をする”という動詞があることを教えられるだけだった。

 

 一度寝てしまったせいで目は冴えている。

 天井には感知器があったし、屁をこいたところで山に囲まれたこの環境では虫は鳴くわ、鳥は鳴くわ、坊主は木魚を叩くわ、お鈴を叩くわブツブツ言ってるわで周りに聞こえることはない。

 気づけばまた鼻が決壊している。タオルは先の客間に忘れてきてしまった。不格好に袖で拭おうにもこれは新年度よりユニフォームとなるはずのスーツ、もしくはこのような行事に着用され続けるはずの喪服であったため憚られた。

 ポケットにあったティッシュで難を逃れるも、第一波に過ぎず、二波、三波が押し寄せる。

 焦りか、花粉か目には涙。口からは咳と嗚咽。尻からは屁。

どうすればいいのか、辺りを見渡しても器用に社会を生き抜いた大人たちは二度寝に入っており、年下の子どもたちは膝枕で寝ている。ならばと坊主に助けを求めるもブツブツとまだしゃべり続けている。

 周りに人がいても彼らは助けてくれない。そこで同じ時間を過ごしているようでもそれぞれが違うことを思って違うことをしている。

 子どもたちから見れば自然あふれるこの環境で母親の膝を枕にして寝れるのはさぞ気持ちよかろう。大人たちは平日で疲れた体を、明日からまた激動の一年が始まるであろうこの日に田舎で親族と過ごすという少し特別な日の昼にうたた寝をするのはさぞ気持ちよかろう。

 

 僕はひとりぼっちだった。

 

 この環境で一人楽園を見出せることができなかった。

懐のティッシュは既に尽きており、新品だったはずの喪服には唾が飛び散っている。ティッシュは爆発しており懐を濡らす。紙に包まれた水分過多で粘着質のものが懐で爆発している、そんな感覚を知ってしまう。

 耐える。既に佳境だったらしく坊主が奏でるビートは加速していく。

花粉への対抗手段を失った僕は遠慮なくくしゃみを繰り出す。

坊主は左で木魚、右手で鈴を叩く。最後に何を言ったのだろう。やはりわからない言葉をムニャムニャと唱えてこちらを見やる。いつの間にか全員が坊主を見ており、坊主は僕らに死とは何か、法事とはなんのためなのか、親戚が集まるとはどういうことかというのを説く。

 僕はそれを聞いていない。喪服の袖はクリーニングを要する事態になっていた。

 

 一同は、法事が終わり墓参りを済ませた。

 一族が珍しくそろったということで記念にステーキでも食べようと近隣では有名なステーキ屋に通される。奮発をしたのか個室に案内をされて肉を食らった。

 母親のばあちゃんを知る人は母親と、僕から見たばあちゃんと、母親の姉だけだった。酒も入り思い出話に花が咲いていたが残りの一族は近況報告に花を咲かせる。

 明日から社会人になる僕にスポットが向けられており、社会に対する不安や友達がどこに就職したかとか、給料で何がしたいかなどを適当に話す。

 美味いものを食ったからか鼻のムズムズは収まっていた。一族で記念写真を撮って店を去って解散となった。

 5歳ほど年の離れた従姉は免許を取ってから運転をするようになったらしい。従姉の父親は笑顔でその話をしていた。僕は相槌こそ打ったものの、その話を聞こうとはしなかった。

 

 帰りの車でもやはり僕は後部座席で揺れており、父親は坊主のようになんでこんな日にこんなところまで運転をせねばならんのかとブツブツ言っていた。坊主のものとは違って、このブツブツは聞き取ることができた。

 ふと山を見てみるとやはり黄色に染まっていた。山吹色。山、吹く、黄色。なるほど。

 

 翌日、4月1日に社会人となった。入社式、職場案内。そして早速研修が始まった。

研修ではよくわからん人がこの会社で使うシステムやルール等を話している。そんなものは現場で教えればいいのにと思って聞いていなかった。隣にいた同い年の子も同じように感じていたのか開幕から机に突っ伏していた。

 社会人であるとは何か。僕に求められているのは何か。研修場の天井は高かった。感知器も良いものがついているのだろう。知らんけど。

 上を見たり横の子の寝顔を見たりしているうちに眠さを覚える。目の前には自分同様キメたスーツに身を包んだ男女がズラッと並んでいる。右に倣え。前に倣え。そうは言っても僕は彼らのように興味も沸かない話を聞くことも理解することもなかった。

 気づけば寝ており、今日は解散との号令が聞こえた。僕はと言うと突っ伏すとまではいかないまでも首は垂れていた。成長である。

 隣の子は未だ起きず、起こしてやる。彼は僕に礼を言う。また明日ね、と声をかける。研修は2週間も続くらしい。4月もこの時期にもなればあまり花粉は収まってくる。研修場を後にして周りを見わたす。ビルに囲まれており山から吹きだすようなものを感じることはなかった。しかし、くしゃみは出るし鼻水は出た。周りは僕を見ていない。

 日本で一番の乗車率を誇るという路線に乗る。そこでもくしゃみと鼻水は出続けた。IT社会。周りは皆スマホをいじっており、イヤホンをしており、僕の出す騒音や不快感を覚えるような音が届くことはなかった。ティッシュが切れたのち、鼻をすすり続けてもやはり誰も声をかけてくることはなかった。ただ、僕と同じく鼻をすすり続ける輩は何人もこの車内にはいて心なしか孤独を感じることはなかった。自分もスマホを手に取りお気に入りのアーティストのプレイリストを再生した。

 

 あれから1年が経った2019年の4月である。

 こんな文章を書くにあたって思い出すのは、やはり昨年の3月31日にステーキ屋で話した社会人になる直前の僕の話したことだった。

 社会人になる前に抱いていた不安は全て消し飛び、税金や年金に対する不安、たいして良くない賃金で100歳まで働き続けなきゃいけないこの社会、病気は何でも治るようになるらしい、少子高齢化、そんなものばかりが心配になってくる。ただ、意見を出すことはなく右に倣え前に倣えの根性でダラダラと生きていくしかない。

 

 この1年、給料をもらい続け、貯め続けた。ほしいものは特になかった。

 ただ、会社に行く前にマスクとティッシュを自分のお金で買えるようになった。

 配属が決まったあたりでは花粉のシーズンが終わっており、一年経って僕の花粉の症状を見かねた先輩たちは抗アレルギー薬の存在を教えてくれた。これでティッシュの消費は抑えられる。職場は暖かく、鼻をすすると情報が手に入った。

 なぜか心の奥であり続けた花粉から連想される孤独のイメージは社会人なって経験したこの2回目の4月という月で完全に消え失せた。

 

 孤独ではなくなった。花粉症が治る気配はない。今でも兵庫の山々は花粉を生み出し続けている。